砂糖

砂糖Q&A:健康編

肥満は砂糖が原因なのでしょうか?

特定の食品ではなく生活習慣全体が肥満の原因です。

肥満の原因は、食べ物の摂取カロリーが消費カロリーを上回ることにあります。現在、摂取エネルギー自体は必ずしも過剰とはいえませんが、3大栄養素のうち砂糖を含む炭水化物以外の脂質、タンパク質はいずれも必要量を上回っています。

特に最近では、食の欧米化により脂質については摂取エネルギー総量の4分の1を上回っており、肥満を促進していると考えられます。従って肥満を防ぐためには、食事で摂る脂肪の割合を減らし、炭水化物の割合を増やすことが有効な手段です。

また、近年ライフスタイルが変化し、徒歩での移動や、運動不足など消費カロリーの減少も肥満の一因となっています。安易に摂取カロリーを減らすのではなく、適度な運動など生活習慣全般で肥満を防ぐ心がけが大切です。

食べ方で肥満を防止

  1. よく噛みゆっくり食べる
    早食いは、満腹になる前に食べ過ぎてしまいます。
  2. おやつは決まった時間に
    だらだらと食べるとどのくらい食べたのかわからなくなります。
  3. 寝る前に食べない
    食べるのは寝る2時間前まで。夜食は控えましょう。
  4. 「ながら食べ」はやめよう
    テレビを見ながらの「ながら食べ」は満足が得られず、食後にまた何か食べたくなります。

虫歯は砂糖が原因なのでしょうか?

虫歯の原因は、「糖分」「歯垢(細菌の固まり)」「糖分が歯に停滞する時間」の3つの因子が重なって起こると考えられます。

虫歯は口の中に残っている食べかすが、細菌とからみ合って酸を発生し、歯の表面を溶かすことによって起こります。従って甘いものを食べてもすぐに歯を磨けば食べかすは口に残らず、細菌も増殖できません。つまり砂糖だけが問題なのでは無く、細菌を増殖させる時間を与えないことが大切です。

ちなみに欧米の砂糖消費量は日本よりはるかに多いですが、1人あたりの平均虫歯経験歯数では日本が上回っています。
正しい食習慣と意識的な歯磨きで虫歯予防を心掛けましょう。

正しい歯磨きのポイント8か条

  1. 1日3回、食事の後に歯磨きする。
  2. 歯の間も歯間ブラシなどを使って必ず掃除する。
  3. 自分の一番磨きにくい、奥歯や歯の裏側から先に磨く。
  4. 時間が経てば経つほど歯垢は取れにくくなるので食べたらすぐに磨く。
  5. 歯の面に対して45度の角度でブラシを当てる。
  6. 強い力を加えずに、ブラシの重みで歯先を振動させて汚れを取る。
  7. 歯のエナメル質を守るため、歯磨き粉は研磨剤の少ないものを選ぶ。
  8. 歯ブラシは口の奥に入りやすいように、毛束の狭いものを使う。

糖尿病は砂糖が原因なのでしょうか?

糖尿病の原因は遺伝的要因や高カロリー・高脂肪食などの食習慣、肥満・運動不足などの生活習慣、さらにはストレスによるものと考えられます。

糖尿病という病名から、砂糖が原因と誤解されがちですが、糖尿病の「糖」は「砂糖」ではありません。尿に「ブドウ糖」が含まれることから、こう呼ばれています。
糖分のとり過ぎで糖尿病になるという誤解もあり、砂糖の消費量は減ってきています。

一方で糖尿病患者は年々増加を続けています。このことを考えると、砂糖が糖尿病の原因ではないと言えるでしょう。

正しい血糖値を知っておきましょう

空腹時の場合、正常な血糖値は70~100mg/dlです。以前は140mg/dl以上が糖尿病と言われていましたが、最近では126mg/dl以上に改定されています。検査で高血糖を指摘されたら、生活を改善して血糖値をコントロールしていきましょう。

砂糖のカロリーを教えてください。

砂糖はご飯やパンと同じ炭水化物です。従ってカロリーも同様に1g=約4kcalです。

ご飯も砂糖も体内でブドウ糖に分解され、脳や体のエネルギーとして使われます。

砂糖の1日の摂取量について教えてください。

「砂糖の1日の摂取量」は一概に決めることはできません。

砂糖は炭水化物であり、炭水化物の1つとして考えなくてはいけないからです。これはご飯やパンなどの主食と、芋やとうもろこしといった副菜との組み合わせによっても変わってきます。

厚生労働省では、1日のエネルギー摂取の割合を炭水化物55%以上、脂質20~25%と推奨しています。またエネルギー摂取量には個人差があります。自分に適したバランスの良い食事をとった上で、上手に甘いものをお楽しみください。