IR 平成15年度

ニュースリリース

2003.6.18 化学工業日報

生活習慣病予防の食物繊維
イヌリン量産開始
高品質で低コスト

 フジ日本精糖(本社・東京都中央区日本橋、渡辺彰三社長)は国内で初めて、生活習慣病予防、肥満解消、便秘改善などの効果が期待できる食物繊維・イヌリンの工業生産を開始した。砂糖を原料にした独自製法によるもの。欧米では植物から抽出する方法で生産され、果糖の重合度を揃えた高品質な精製品と、廉価な未精製品が流通しているが、同社の新製法では重合度を制御できるため、精製品に匹敵する品質を未精製品と同じ低コストで提供できる。
 同社は、日本精糖とフジ製糖が合併して一昨年に誕生。砂糖、健康補助食品、不動産を三大事業としており、イヌリンは健康補助食品事業の新たな柱として育成するもの。
 ブドウ糖に果糖が4~60重合した水溶性の食物繊維であるイヌリンは、タマネギ、ゴボウなど一般的な食品にも含まれている。血糖値の上昇を抑制するなど生理作用を持ち、欧米では古くから糖尿病患者の栄養補助剤に利用されている。工業的には、含有量の高い多年草・チコリから抽出されている。
 一方、同社では、ブドウ糖に果糖が一つ結合した構造を持つ砂糖の溶解液に、新たに見いだした「イヌリン合成酵素」を添加し、鎖長をコントロールしてつくる。これにより年間を通じた安定供給が可能になった。
 また植物抽出品では、最も効果が高いとされる重合度17前後に精製した高付加価値品が流通しているが、新製法では重合度を制御できるため、精製品同様の品質を未精製品と同じ低コストで供給できる。
 新製法で生産したイヌリンは「フジFF」の名で商品化した。無味・無臭で食品本来の風味を損なうことがなく、1グラム当たり2キロカロリーと低熱量ながら、水に溶かすと生クリームに似た舌ざわりとなることから、脂肪に代えて使用して低カロリー食品をつくることに役立つ。消化されずに大腸まで届き、ビフィズス菌を増殖させることで整腸作用も発揮。渋みなどを抑えるマスキング効果もあり、乳製品やパン・菓子類のほか、バターやマーガリン、マヨネーズやドレッシング、肉料理など幅広く利用することができる。

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