IR 平成14年度

ニュースリリース

2002.11.6 静岡新聞

水溶性食物繊維イヌリン本格生産へ
砂糖から直接生成 清水工場にプラント

 フジ日本精糖は水溶性食物繊維の「イヌリン」の生産を来春から本格化させる。同社が世界に先駆けて開発した砂糖からイヌリンを直接生成する技術を活用する。今月中にも主力工場の清水工場(清水市清開)敷地内で製造プラントを着工し、早ければ来年5月ごろから稼動させる計画。新プラントで年間1000トンの製造を目指す。

  イヌリンは砂糖(スクロース)分子の果糖(フラクトース)部分が結合した多糖で、数多くの植物中に存在する。人の大腸でビフィズス菌など「善玉菌」の増殖に利用される。整腸作用が認められ、血糖低下、中性脂肪やコレステロールの上昇抑制作用などもあるとされる。食感は脂肪とよく似ているためマヨネーズや生クリームの脂肪代替となるほか、加工食品に添加すればサクサクした口当たりとなる。
 国内ではこれまで生産されていないが、欧州ではチコリの根茎から抽出・精製する方法で工業生産されている。フジ日本精糖はフジ製糖時代から研究を進め、平成12年に砂糖からイヌリンを生成する新しい酵素を発見。製造方法を確立させた。砂糖を原料とすることでチコリなどの植物原料よりも安定した供給ができる。
 新プラントは延べ床面積812平方メートル、高さ26メートル。投資額は約10億円。砂糖を原料に年間1800トンまで製造可能。渡辺彰三社長は「食品会社のほか、既に化粧品メーカーからも引き合いがきている。イヌリンの名を普及させ、事業分野として確立させたい」としている。

Back